ホーム » 楽しい植物観察日記
「楽しい植物観察日記」カテゴリーアーカイブ
楽しい植物観察日記
野々市町住吉の本多郁夫さんの「楽しい植物観察日記」です。
(2007年9月5日スタート)
本多さんは、1999年3月から、「石川の植物」と題したホームページを執筆しています。主として石川県に自生している植物を題材とし、単なる植物の写真集ではなく、植物の生きる工夫や仕組みを顕微鏡写真も使って、詳細に観察記録した植物観察図鑑となっており、そのユニークな内容から、一般の植物愛好者から専門家にまで広く支持されています。
2007年5月に、その成果を「知るほどに楽しい植物観察図鑑」として自費出版しました。詳しい内容については、ホームページ「石川の植物」を一度お訪ね下さい。
「石川の植物」は、個々の植物について写真を数十枚も使用し、どんな植物図鑑も及ばない詳しい観察記録ですが、当「ののいちタウン情報局」では写真の数を減らした入門編として、身近な植物を紹介して頂きます。
最近の投稿
オニバスの乾燥標本
昨年、大きく育ったオニバスの葉をシリカゲルで乾燥させて、丸のままの乾燥標本を作成した。生の時は縦1.17m、横1.37mであったが、乾燥後の大きさが縦1.1m、横1.15mとなった。
このままの大きさでは、車に乗せられないので、幅の狭いスタイロフォーム板3枚に分割して固定した。これでどこへでも運んでオニバスの紹介ができるようになった。
(さらに…)
タコノアシ
タコノアシとは面白い名です。花序が若い時期には、花序の枝の先端がスーパーの店頭にある「茹で蛸」の足のように丸まっています。また花序の枝の上側に付く花が、蛸の吸盤のようにも見えます。果実期になると花序を含めて株全体が赤く染まり「茹で蛸」を思わせます。そういったところから付いた名でしょうが、残念なのは、せっかく真っ赤になった果実期では、巻いていた花序の枝が伸びきってしまっているので、形の上からは「茹で蛸」でなくなっていることです。
石川県では休耕田や河川敷で希に見られます。日本の野生植物(平凡社)には、花は普通花弁がなく、黄緑色なのであまり目立たないとありますが、良く探すとたまに花弁のある花に出会うことがあります。
タコノアシの詳しいことは石川の植物のFILE86をご覧下さい。ただし内容はかなり古いままです。特に最新のAPG分類体系では「タコノアシ科」に分類されています。
☆ 横1024ピクセルの大型画像は、植物生態観察図鑑(mizuaoiの写真館改題)のFILE305でご覧下さい。 http://mizuaoi.photo-web.cc/index.htm
ハエトリグサの発芽
食虫植物の代表格ハエジゴクは、最近はハエトリグサと呼ばれるようになっていますが、ホームセンターで簡単に入手できるようになりました。これまで何度か栽培しましたが、その都度枯らしてしまっていました。
昨年買った株が無事冬を越し、今年も花を付けました。今年は人工授粉をして、なんとか19個の種子を取ることに成功し、7月30日にミズゴケに播きました。
8月24日、発芽に気が付きました。1個は未だ種子のからを被ったままでしたので、自信をもってハエトリグサと分かりました。他のいくつかは種子のからがなく、双葉になっていたので、あまり自信がありませんでした。
今日、9月10には、すべての株で本葉が出ていました。小さなトラバサミのような捕虫葉です。大事に育てていきましょう。
☆ 横1024ピクセルの大型画像は、植物生態観察図鑑(mizuaoiの写真館改題)のFILE304でご覧下さい。 http://mizuaoi.photo-web.cc/index.htm
オニバス開花
オニバスの成長についてはFILE302で、一度整理しましたが、今日開花したので報告致します。
1.5m円形プールでは、沢山の発芽を見ましたが余り間引きをすることができず、大量のオニバスが育っているせいで最大の葉でも直径20cm弱という状態ですが、今日ついに1番花が開花しました。午後には閉じ始め夕方には1日目が終わりました。最長では3日間開花・閉花を繰り返すのですが、1日で終わることも多いので、明日がどうなるかは未知数です。
ところで、別の2.4m×1.5mの角形プールで発芽した苗は順調に育ち、現在、第19葉が展開を終えたところです。予想に反して余り大きくはならず、長さ約82cm、幅約83cmで止まりました。第20葉はもう少しで水面へ顔を出します。
オニバスについての詳しいことは、拙著「植物生態観察図鑑-おどろき編」(全国農村教育協会)で、なんと22頁にわたって詳しく解説してありますので、ぜひお読み下さい。
☆ 横1024ピクセルの大型画像は、植物生態観察図鑑(mizuaoiの写真館改題)のFILE302でご覧下さい。 http://mizuaoi.photo-web.cc/index.htm